農民分解と賃労働の発生 3

家内労働的関係は、農業生産関係とは別個の機能を示す新しい生産関係であるとはいえ・・・


もちろん明治20年前後に本格化する資本家的マニュファクチュアなどとは明確に異なるものです。


・・・ともあれ、質地関係においても家内労働的関係においても窮迫農民や土地を収奪された農民及びその家族が、すべて債務農奴として土地に拘束されたり、債務隷農化したわけではありませんでした。


もしそうであれば、貧農はどうにか「食」だけでも得ることができたでしょう。


ですから、これらの関係からも「はみ出した人間」は「完全に或は部分的に土地から遊離された自由な賃労働者として、流民・出稼・日雇として働き場所を求めるのである」。


さらに、


「幕末開港以降の先進資本主義からの安価製品の輸入と明治維新以降の日本資本主義の発展は、一方で本百姓の支柱たる工業的副業を破壊して彼等を大量に小作化するとともに、他方では小作人から工業的副業を奪い去って彼等を賃労働に依存させる」


・・・に至らしめるのです。


この史的経緯がとりもなおさず、本源的蓄積過程における日本独特の初期賃労働者創出過程でした。

農民分解と賃労働の発生 2

こうした封建的生産機構である「村」こそ、農民のかけがえのない「生活基盤」であったことはいうまでもありません。


ところが、封建制自体の矛盾である商品貨幣経済が進展するとともに、商業・高利貸し資本はますます土地を富裕農民層や町人地主の手に集中させていきました。


こうした時期になると、地主層と隷農層との間に新たな支配関係が生じ、武士一農民の単一支配体制が崩れはじめ、体制内部における二重支配の状況が出現するのです。


この階層分化した富農層と隷農層の関係は、さらに二重の仕方で展開します。


・・・つまり、一方で寄生地主的所有関係、質地地主制が形成され・・・


他方では、商品貨幣経済の発展に伴い、窮迫農民にも副業乃至兼業の可能性が生じるので、小作農民も高率な地租を越える剰余生産物を得る機会ができます。


しかしこの剰余生産物の一部も地主徳分として富裕な地主層に中間搾取されていました。


・・・ところがその際、生産関係においてはわずかながら資本-労働の関係が形成されてきます。

農民分解と賃労働の発生

封建社会は、本来土地所有者である諸藩が、直接生産者である本百姓(高持百姓)を土地及びその耕作に拘束し、生産物地代(収穫税)を貢租として収奪する武士階級による単一的な農民支配体制です。


徳川家康が


「百姓は死なぬよう生きぬよう収納申し付ける」


・・・と述べたといわれる言葉に明らかなように、武士の農民に対する搾取は苛酷を極めたのです。


検地を通じて租税を課せられた農民が、いかに苦使されていたかの詳細を述べる余地はありません。


しかし、本田正信が「百姓は天下の根本なり」と規定したことは、実は後続の「百姓は財の余らぬよう、不足なきように」武士が農民から年貢を取りたてるための条件にすぎなかったのです。


しかも常に下層農民は衣食住すべてにおいて「不足」の状態に置かれていました。


幕府の基本的農民政策は、いわゆる慶安の御触書(慶安2〈1649>年)に示されています。


つまり百姓は「精を出して働くもの」ということが最も強調され、しかも農民労働力の「絞り方」は、「全余剰生産物と余剰労働どころか、必要部分にまで食いこむ」(『日本の歴史』)ほどでした。


幕藩の政治経済構造の主柱は、村落制や五人組制度で、村単位に年貢を課し農村共同体全体の責任を楯にして貢租皆済を迫ったのです。


ネットワーク革命 10

中央のメインフレームも、LANによってWSやパソコンと同等のレベルでの接続を要求されるようになりました。


情報システム部門のリーダーシップが認められるのは、極端に言うとデータの集約・整理(データベース管理)を中心にする管理・運用機能だけで、従来のような押し付け型の情報化は通用しなくなったのです。


情報通信技術の発達が、ベルリンの壁崩壊をはじめとする東欧での"革命"をもたらしたように、パソコンからWSへの情報技術の進化が、企業における現場からの"下からの革命"を引き起こしたのです。


情報処理パワーの力関係を確実に変えつつあります。


それと同時に、多くの企業では企画部門と情報システム部門の主導権争いが続いています。


そうした過渡的な状況が、各企業の情報システム全体を混沌の縁へと追いやっているのです。


沖縄の歴史と伝説

沖縄は歴史も古く、琉歌など文化も独特です。


民話や伝説は数多く残されていますし、とても興味深い土地です。


沖縄ツアーなどに行く予定があるのなら、ぜひ歴史や風土を予習しておくことをオススメします。


今日は沖縄に伝わる伝説を少し紹介しますね。


まずは護佐丸と阿麻和利の話。


15世紀に中城城をつくった城主護佐丸と、これに対抗した勝連城の阿麻和利との乱を伝えたものです。


『球陽』や『中山世譜』に詳しく出ていますし、組踊にも『ニ童敵討』があります。


一般に護佐丸は忠臣、阿麻和利は王位をねらった逆臣といわれていましたが、『おもろそうし』の「勝連具志川おもろの御さうし」などを見ると、阿麻和利をたたえたものも多いです。


伊波普猷や仲原善忠などは民衆の信望を得ていた名君だという見方をしています。


中城には護佐丸の墓が残っていますし、勝連半島の古堅小学校近の洞穴は亜麻和利の墓だと伝えられています。


次は、情熱の歌人恩納ナベの話。


彼女は、恩納村字恩納に生れた女流民衆歌人です。


尚敬王が万座毛に巡視のときに詠んだという歌か伝わっているので、そのころの人物だろうといわれていますが、これも伝説かもしれません。


尚敬王の1917年、清国の冊封副使徐保光の北琉球巡見で、神遊遊びが禁じられたとき、


「よかてさめ姉べ、神遊しち遊で、わすた世になればおとめされて」


・・・姉たちはよいな、神遊をして遊んで、青春を楽しんだのに。わたしたちの代になって禁止されてしまって・・・と抗議した琉歌が有名です。

「支配的労働」からの脱出

依存すべき原料をもたない国は、韓国、香港、台湾のように労働集約的工業の吹きだまりのようになっていきます。


・・・これらの国々の経済と先進資本主義国との関係を支配する力は、高性能の巨大装置がその前後の流れの中に無数の単能工を生みだしたり、あるいは鉱係です。


Tomcatのような流れの中心部分に出現した未ての人間の未来を代表する労働なのではありません。


それは後進国の低賃金労働とも、流れの途中に残る女工哀史的世界とも構造的に結ばれた「支配的労働」なのです。


典型的な未来論者であるD・ゲイバーは、世界の一部の国が工業化の段階を成熟させきってその次の段階へ進もうとしている時に他の一部の国はようやく部族社会の出口にある・・・


このような状況をさして、非同時代的(同時性の)世界と呼んでいます。


たしかに適切な表現ではありますが、その非同時代的世界が実はひとつの社会的生産の流れに沿って完全に構造化されていることを見ないならば、それは単に気の利いた文学的表現にとどまるでしょう。


発達した資本主義国の労働者としてのわたしたちの労働は、この構造化された流れの中心部分に成立する巨大企業・巨大組織の中でますますいとなまれるようになってきています。

ネットワーク革命 9

LANによる「サーバー・クライアント・コンピューティング」の思想も、独立国家を支えるものです。


LAN上のサーバー・コンピュータがデータベースや回線の管理を行い、一般のクライアント.コンピュータが、その資源を共有・活用する。これできわめて公平で民主的なシステムを構成できます。


また、コンピュータの操作を情報システム部門の専門家だけではなく、末端の現場ユーザーが自ら操作する「エンド・ユーザー・コンピューティング」の思想も、民主化の一環です。


もちろん、情報システム部門が多大な要求に応えられないため、その役割の一部をユーザー側に押し付けたという側面もあります。


しかし、それよりも情報(データベース)や、その処理能力が、エンドユーザーにも解放され、共有化された意義のほうが重要でしょう。


こうした新たな革命的な動きを、情報システム部門が押さえ付けるのは不可能です。


WSの浸透は、企画部門によるシビリアン・コントロールとあいまって、会社全体の情報システムの構成やあり方に波紋を投げかけ、中央集権のコンピュータ権力構造は変貌せざるをえない状況に追い込まれました。


ネットワーク革命 8

その意味で、WSによるダウンサイジング現象は、パソコンの登場以上に革命的な衝撃をもたらしています。


それは、情報システム部門のメインフレームによるコンピュータ・パワーの独占状態に、完全に歯止めをかけた革命であるからに他なりません。


情報システムは長く強力な中央集権体制でした。


オンライン化による分散処理も、しょせんは中央に情報を集めるルートを作り、官僚制のヒエラルキーを強めるための"垂直分散"でしかなかったのです。


そこに、パソコンによるゲリラ的反乱が起こり、一時は無秩序状態に陥りましたが、中央はむしろこれを体制に取り込み、一応の地方自治を認めることによって体制安定を図りました。


しかし、情報処理民主化へ目覚めた一般社員はそれでも要求を緩めなかったのです。


パソコンやVANは、中央(情報システム部門)の目を外に開かせたものの、中央集権的体質は改まりませんでした。


そこに登場したWSは、独立国家を形成しました。


中央の大型コンピュータに依存しなくても、十分に仕事をこなせるパワーで、WSは技術開発部門を一人立ちさせました。


さらに他の部門やパソコンも取り込んでLANによる"水平分散"を実現し、連邦制を確立し始めます。


WSのオープン思想も、特定のメーカーやハードやソフトに依存しない、自由な発想のシステム構築を可能にし、これまでのメーカーによる囲いを解き放ったとも言えるでしょう。

ネットワーク革命 7

高性能のWSは1000万円強の値段で大型コンピュータ並の計算処理能力を実現。


MIPS(1秒間に何百万回命令を処理するかという値)当たりのコストパフォーマンスは、大型機の1000倍という計算もあるほど、WSの衝撃は強烈でした。


このような技術革新の方向は、特に「ダウンサイジング」と呼ばれ、大型コンピュータやミニコンの売り上げにも衝撃を与えました。


また、WSはメインフレームと違い、メーカーによる独自性が少ないUNーXをベースとする「オープン・システム」を共通の基本コンセプトにしているため、異なったメーカーのハードやソフトを組み合わせられる点も、ユーザーの支持を集めました。


こういった利点を背景に、WSはパソコンと同様に、従来の情報システム部門を無視する形で開発部門に浸透し、やがて銀行のディーリング・ルームなど事務部門にも進出してきました。


それも、以前のパソコンのようなおもちゃとは全く違うものでした。


桁違いに高いコストパフォーマンスは、大型汎用コンピュータ(メインフレーム)中心の情報システム部門のあり方にも疑問を抱かせてきました。


もちろん、従来からの汎用コンピュータには長年の間に積み上げてきた膨大なソフトウェア資産がありますから、すぐにWSに乗り換えるわけにもいきません。


しかし、新規のシステム構築を考えるならば、十分に考慮しなければならないほどの魅力と存在感があったのです。

ネットワーク革命 6

技術革新の衝撃はとどまるところを知らずに進展しています。


80年代末期になると、WS(ワークステーション)によるLAN(ローカル・エリア・ネットワーク=構内通信網)が浸透を始めます。


WSはもともとアメリカのサン・マイクロシステムズ社によって、エンジニアリング(技術開発)用に技術者が個人で占有できるコストと計算処理能力を兼ね備えた小型のコンピュータというコンセプトで開発されたものです。


UNIXという研究技術者の間では標準的な基本ソフトをベースにしたこともあり、需要が爆発。


他社も続々と追随しました。


それまで技術者は、汎用コンピュータやミニコンを使って仕事をしていましたが、汎用機もミニコンも」つのコンピュータを一緒に時間を分けて使うという発想でした。


実際には、ミリ秒単位で時分割するため、あたかも一人で専有しているかのように見えますが、現実に何人もが一斉に使うと反応が遅くなり、仕事が進まない不満が増えていました。


WSは、そうしたニーズに「一人一台」の発想で応えたものでした。


同時に、WS同士をLANで接続すれば、データベースの共有や計算処理の分散もできるため、小回りがきいてシステム効率も高いという大きなメリットがあります。

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