農民分解と賃労働の発生 2
こうした封建的生産機構である「村」こそ、農民のかけがえのない「生活基盤」であったことはいうまでもありません。
ところが、封建制自体の矛盾である商品貨幣経済が進展するとともに、商業・高利貸し資本はますます土地を富裕農民層や町人地主の手に集中させていきました。
こうした時期になると、地主層と隷農層との間に新たな支配関係が生じ、武士一農民の単一支配体制が崩れはじめ、体制内部における二重支配の状況が出現するのです。
この階層分化した富農層と隷農層の関係は、さらに二重の仕方で展開します。
・・・つまり、一方で寄生地主的所有関係、質地地主制が形成され・・・
他方では、商品貨幣経済の発展に伴い、窮迫農民にも副業乃至兼業の可能性が生じるので、小作農民も高率な地租を越える剰余生産物を得る機会ができます。
しかしこの剰余生産物の一部も地主徳分として富裕な地主層に中間搾取されていました。
・・・ところがその際、生産関係においてはわずかながら資本-労働の関係が形成されてきます。