ネットワーク革命 8
その意味で、WSによるダウンサイジング現象は、パソコンの登場以上に革命的な衝撃をもたらしています。
それは、情報システム部門のメインフレームによるコンピュータ・パワーの独占状態に、完全に歯止めをかけた革命であるからに他なりません。
情報システムは長く強力な中央集権体制でした。
オンライン化による分散処理も、しょせんは中央に情報を集めるルートを作り、官僚制のヒエラルキーを強めるための"垂直分散"でしかなかったのです。
そこに、パソコンによるゲリラ的反乱が起こり、一時は無秩序状態に陥りましたが、中央はむしろこれを体制に取り込み、一応の地方自治を認めることによって体制安定を図りました。
しかし、情報処理民主化へ目覚めた一般社員はそれでも要求を緩めなかったのです。
パソコンやVANは、中央(情報システム部門)の目を外に開かせたものの、中央集権的体質は改まりませんでした。
そこに登場したWSは、独立国家を形成しました。
中央の大型コンピュータに依存しなくても、十分に仕事をこなせるパワーで、WSは技術開発部門を一人立ちさせました。
さらに他の部門やパソコンも取り込んでLANによる"水平分散"を実現し、連邦制を確立し始めます。
WSのオープン思想も、特定のメーカーやハードやソフトに依存しない、自由な発想のシステム構築を可能にし、これまでのメーカーによる囲いを解き放ったとも言えるでしょう。