ネットワーク革命 3
85年9月のG7プラザ合意以降、2年で2倍という急速な円高による不況が訪れました。
鉄鋼、造船など希望退職者を募る業界があったほどの大型不況を乗り越え、日本経済は長期の景気拡大期を享受することになります。
そうした輸出依存から内需牽引型の経済構造への転換を可能にした要因の一つは、実はME技術を原動力とする活発な情報化投資の成果です。
苦境に陥った輸出産業は急激な円高による採算悪化を吸収するため、ME技術を活用した高付加価値化と生産ラインの合理化を目指しました。
例えばカメラ業界では、LSIを装備したオートフォーカス・カメラによって付加価値を高めるとともに新規需要を開拓。
家電製品もLSI化によって機能向上とコスト低下を同時に実現し、ロボットを駆使した生産ラインで製造原価を削減、国際的な競争力を維持しました。
こういった設備投資が景気を刺激したうえ、FAによる多品種少量生産が変化の激しい消費者ニーズをとらえ、消費を盛り上げました。
それがさらに設備投資を促すといった好循環で、持続的な景気拡大を可能にしたのです。
VAN自由化により、取引先との受発注システムなど流通・物流面への情報化投資も活発化。
景気の過熱で人手不足が深刻になると、省力化のためのFA関連の情報化設備投資が景気の足元を支えました。